【症例募集します!】
現在、厚生労働省に、CSの症例は、ほとんどと言ってよいほど届いていません。そこで、患者の皆様方から、広く症例を募集いたします。実名・匿名どちらでもOKです。住所は県名だけでも結構です。
発症原因、今までの生活ぶり、をお書き下さい。要望もあれば、最後に付け加えて下さい。私の症例は次のとおりです。ご参考になさってください。1行でも2行でも結構です。署名とともに届けて、我々の惨状を訴えてまいります。皆様よろしくお願いいたします。


                           神奈川県相模原市 杉崎順子
(53歳・女)

 200562日、近隣のリフォームの最中、吐気が止まらなくなった。悪化するばかりなので、5日に国立相模原病院で診てもらおうとしたが、日曜なので診てもらえず、二人の娘を残し、主人の運転する車で脱出し、空き家だった主人の実家の新潟に逃げた。娘を残しての脱出は後ろ髪を引かれる思いだったが、生命の危機を感じたので逃げる他なかった。脈は速くなり、呼吸困難になった。鼻汁が絶えず喉の奥を流れ、吐き出してみると膿だった。黒い下痢が何ヶ月も続いた。手足に力が入らず、踵が痛くて立つことも歩くことも出来なかった。500mlのペットボトルを口に持っていくことすら出来なかった。目も白い膜がかかったようにモノが見えた。16日、実家の福島へ移動、主人は子供の待つ相模原へ戻った。実家での療養中、リフォームに使われたもの以外の、あらゆる化学物質に反応することに気づいた。シックハウスだと確信していたが、なぜ原因物質以外にも反応するのかは判らなかった。当時CSという病名を知らなかった私は、とても怖い思いをしました。

 8月に子供達が迎えに来てくれた時、子供達も発症していることに気づいた。21日に戻ってみると、今度は近隣が外壁塗装されていた。家に入ると異臭がして、吐気、眩暈、心臓の痛みを感じた。実家に戻ろうにも、精神病院に入院させようとするので戻れず、アウシュビッツ状態の我が家にいた。幻聴、幻覚、不眠、顔や手に白斑が出、黒便が出た。体重は激減、尿失禁、動悸、高熱に悩まされた。29日、国立相模原病院では、隣家が原因のものはシックハウスと認めないと言われ、受け付けてもらえなかった。私は受診しなかったが、後に申し立て、これを改めてもらった。市保健所に室内環境測定を依頼したが断られた。9月から借家に移ったが、畳下のDDTに反応し、次々と2年で16軒も移った。うち2軒はお金をかけて改造したが住めず、元に戻して出た。06年、家の購入を試みたが、周りの除草剤、野焼きに反応し、手付金を駄目にして解約した。公団はRC構造なので、改造して住めると思い、今年1月多摩の団地を購入したが、階下の柔軟剤に反応し、心筋梗塞状態になったので、一日も住めずに手放した。暑い中、寒中も野宿した。1泊でも泊めてくれた知人は18人、「泊めて下さい」と頼む心苦しさ、切なさをお察し下さい。車を知人の駐車場に停めさせてもらい、寝て、通行人に「ホームレス」と笑われた。車にも反応するので、女2人にも関わらず、窓やドアを開けて寝る怖さ、ご想像頂けると思います。

 市議、県議に公営団地を貸すように何度も訴えたが、「国の決まりで持ち家のある人には貸せない」の一点張りだった。もう個人の力ではどうしようもありません。お金も使い果たしました。私の発症以来、ずっと休業して家族を守る主人も最後に発症し、家族全員が患者となってしまいました。長女はこんな体になっても、大学に通いたい、父母を助けたいという思いで、毎日家探しをしています。CSで不正出血が止まらない体で、成人式にも出席せずに、家探しを続けたのです。こんなに悲しい二十歳の娘はこの日本にはいないのではないでしょうか…。どうか私達に公営の団地を貸して下さい。私の経験からお判り頂けると思いますが、1棟を専用にして頂かないと、私達は住めません。シックハウスの段階で避難所があれば、私達のようにCSにならずに済みます。若者にCSが広がることを憂えています。現に、美容師になりたくても実習でパーマ液等に反応し、手の甲がパックリと開き、爪が変形に、ただならぬ皮膚障害で中途退学をしている者が近所におります。医学生が死体解剖実習で、ホルマリンに反応して倒れてしまうとも聞いています。この事態は自分のつきたい職業につけないばかりか、社会生活が出来なくなってしまうのです。重症者の高校生は、寝たきりになっています。 この国を支える若者が病めば、亡国となるでしょう。私達と同じ苦しみをする人が続かないように、どうか古い空き公団を避難所として、一日も早く貸して下さい。心よりお願い申し上げます。家族で暮らせるようお願いします。二重生活は精神的にも金銭面でも大変辛いです。軽症者と重症者、未発病者が一家族にあると、理解できなくて分裂してしまいます。我が家もそれで苦しみました。この病気が原因で、一家離散するという不幸も起きています。自殺者もいます。どうか安心して呼吸できる空間を私達に与えて下さい。そうして頂ければ、様々な不幸を未然に食い止めることができます。重ねて公営団地を避難所として開放して下さるようお願い致します。

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